2021年10月26日火曜日

障害と福祉

2021年6月23日 一時退院

 一回目の入院は、咽頭部の腫瘍除去手術が主目的で、術後の合併症回避までをひと区切りとしており、薬物療法(抗がん剤)+放射線治療は次のステップとして切り離されています。
 基本的な生活や食事等に問題がなくなれば一時退院となり、発声機能を失った身体障害者として、社会(病院外)へ出ることになります。話すことができないために遭遇する困難を、探りながら踏み出しますが、受け入れる社会側には、障害のレベルに応じた支援を差し伸べる、社会福祉が用意されています。そのサポートを受けるには、身体の機能障害が認められた者に交付される身体障害者手帳が必要で、その申請手続きは新人にちょうどいい訓練になります(都営交通無料乗車券(PASMO)を利用中)。
 身近ではなかった時分の障害者手帳は、支援を受ける権利の証との認識だったが、対象者として決して戻れない深い線で分かたれると、そのボーダー(境界)の重さを思い知り、被差別を受け入れた者の「証」という、やっかんだ姿勢で受け入れようとする、引け目や、卑屈さを自覚したりします。自信を持てない精神を社会が受け入れるためには、「優劣」を分かつバリアを形骸化させるセーフティネットを提供し、各人が持つ多様性こそ必須の個性と受け止めようとする、社会福祉の考え方が必要ではないかと。
 社会での自己紹介として、筆談具の一番上に「私は話すことができません」と書きますが、それだけでは相手は筆談が必要と受け止め、紙に文章を書き始めてしまいます。逆の立場では自分も同じ行動をすると思うので、「あなたの声は聞こえます」とも書くように。
 どちらの立場においても「面倒」ではなく、コミュニケーションの必須行動と受け止めることから、バリアフリーは始まるのではないか……

 右:そなエリア多目的広場(2012年全国消防操法大会の様子)
第28回全国消防操法大会」令和3年10月29日(金)開催予定は、 新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止。

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